地銀の外債運用
このコラムでもたびたび地銀の外債運用に懸念を表明してきた。今度は、金融庁が地銀の外債運用について重点検証を行う(12月2日日経)。
多くの地銀は、国内での運用に限界があり、否応なく外債に運用を振り向けている。体制としても国内運用の片隅でひっそりと、あるいは、経理部門の片隅でひっそりと行われているのが実情だろう。
言うまでもなく、外債運用には外国金利動向に加えて為替動向の両方の経験とノウハウが必要だ。そのような力を持っている地銀はないに等しいだろう。外貨での調達ができないから、為替リスクヘッジコストを含めた外貨の調達コストは運用利回りを上回り、逆ザヤになっているところもあるようだ。慣れないリスクを取りつつ逆ザヤでは、まったく続ける意義がない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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