大躍進政策

 中国恒大という中国の大手不動産会社が債務不履行の危機を迎えている。他の大手にも飛び火しているようだ。きっかけは中国当局による不動産業監視強化だ。これにより中国の銀行の不動産業向けの不良債権比率は急上昇している。不動産業への締め付け、銀行の不良債権の急増という構図は日本のバブル崩壊のきっかけとそっくりだ。
 中国の経済政策は、日本のバブル崩壊プロセスを研究したエリートが作成しているだろうが、毛沢東になりたいリーダーはエリートのたわごとは無視して、現在版大躍進政策を断行するかもしれない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ