弁護士になっても
司法試験の合格発表があった。合格率はなんと42%だ(9月8日日経)。昨年も同じことを書いた記憶があるが、法曹(大部分は弁護士)は、魅力的な職業ではなくなったのだろう。
他方、企業内弁護士はこの10年で5倍になったそうだ(9月6日日経)。処遇や福利厚生の面から、個人事業として弁護士をやるよりも、企業人の一人としてやる選択をする人が増えているのだろう。こうして多くの企業事件が企業内弁護士によって捌かれると、その外に出てくる事件数は減る。ますます個人事業弁護士の食い扶持は減少してしまう。高齢化社会から多死社会に向かう日本で残される市場は、個人では相続関連と、企業では廃業関連だろうか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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