高齢者施設での虐待
高齢者施設での従業員による高齢者に対する虐待が増加している(12月25日日経)。施設を終の棲家としている高齢者やその家族はやりきれない気持ちだろう。高齢者施設の運営は、SOMPOジャパンなど大手資本も参入しているが、多数は零細事業者だ。記事にあるように、介護人材の採用もままならず、その処遇も改善できないというのが虐待の背景にはあるだろう。さらに、従業員を管理・指導していく人材の確保や、教育の時間にまではとても手が回らないのが実態だろう。需要はどんどん増加するが、構造的に供給が追い付かないという、特殊なマーケットだ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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