固定資産税の過払い
「固定資産税 過払い頻発」との記事が12月2日日経に掲載されている。固定資産税は、課税当局が、納税者の関与なく一方的に課税してくる性質ものだ。日本人は、お役所を信頼しているから、納税通知書が送られてくると、なんの疑いもなく、記載金額を払っていることがほとんどだろう。ただ、これが時に間違っている。もっとも、個人の住宅などは、計算が容易であるから間違っている可能性は小さい。間違っている可能性が高いのは、企業の持つ大規模な不動産だ。筆者の事務所は税務の事務所として評価をいただいているので、企業からの固定資産税還付の依頼も多くいただく。ただこの業務は、税務に強い弁護士と、大規模な不動産の評価ができる調査会社がタッグを組まないと効果は出ない。税理士に頼んでも効果を上げにくいし、ましてや自分でやるのはまったく無理である。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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