取締役会の回数
東芝が取締役会の回数を昨年度の19回から8回に減らすそうだ(8月2日日経)。同記事によると日経平均採用企業の平均は14回だそうで、月1回の定例取締役会と臨時の決算取締役会+αといったところだろう。米国のそれは8回だそうだ。企業ガバナンスがうるさく言われると、取締役会の開催頻度や、議事とその資料は自然法則のように増加してしまう。トップダウンで削減に取り組まないと、増加は留まるところを知らず、一方で実のある議論はできなくなる。また、社外役員にとっては目に見える負担増であるから、そうした企業の役員への就任は躊躇われる。東芝は再建途中だがある意味英断だろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 | |
---|---|
業務分野 |
関連するコラム
-
2025.03.18
島村 謙
労働市場の変化と非上場企業の効率性
東京証券取引所が、MBO(経営陣が参加する買収)に関する新しいルールを設ける旨が報じられています(…
-
2024.09.13
奈良 正哉
株主対策は信託銀行
知った顔の写真が日経(9月13日)に載っていたので、また信託のことを書いてみよう。信託銀行は企業の…
-
2024.06.18
島村 謙
株主総会の答弁で大切なこと
1.株主総会の現代的な意義 ガバナンスコード等の影響により、機関投資家の株主にとっては、経営陣と直接…
-
2024.05.14
横地 未央
障害のある人への「合理的配慮の提供」はできていますか
2024年4月1日から、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(以下「障害者差別解消法」と…
奈良 正哉のコラム
-
2025.05.02
奈良 正哉
DEIは死なず
トランプ支配後もDEIは死なずという趣旨のコラムが、日経に掲載されている(アセットマネジメントo…
-
2025.05.01
奈良 正哉
トランプ関税折込済?
ゴールデンウイーク中に、外人に相場を「持っていかれる」ことが少なくなかった。今年はどうだろう。前半…
-
2025.04.30
奈良 正哉
空き家の本当の数
このコラムでもたびたび取り上げてきた「空き家問題」。国の発表してきた空き家の数は大幅に過大推計され…
-
2025.04.28
奈良 正哉
ビッグモーター再建半ば
伊藤忠によるビッグモーターの買収から1年経った。再建は業績的は道半ばのようだ(4月23日日経)。マ…