現金志向変化の兆し?
10連休初日に、大手銀行のATMが現金不足で停止したという小さな報道があった。日本人の現金志向健在といったところか。日本人が現金を好むのは、円の偽札が少ないこと、発行体である日銀や政府といったいわゆる「お上」に対する信頼が高いこと、ATM網が縦横に張り巡らされて現金の引出しに困らないこと、などが理由であろうか。このように日本人にとって現金決済は不便どころか確実なので、キャッシュレスは先進国では一番遅れている。ただ、ATMの現金不足というのは、筆者が銀行に勤め始めたころは日常茶飯事であって、ニュースにもならなかったと思う。これがニュースになり、かつ現金不足による停止が大手銀行の一部のATMに限られていたとしたら、そのニュースは日本人の現金志向を示すものではなく、現金志向が徐々に変化していることを示すものなのかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.07.03
奈良 正哉
アクティビストとの会話
アクティビストとの会話にはもちろん有益な面もある。製造会社であれば経営者の主な関心は作ることと売る…
-
2025.07.02
奈良 正哉
路線価上昇
路線価(土地価格指標)が上昇している。第2のニセコとして白馬村が活況だそうだ(7月2日日経)。ニセ…
-
2025.07.01
奈良 正哉
日本郵政トホホな株主総会
株主総会シーズンが終わって日経は複数のレビュー記事を掲載してきた。日本郵政もそのひとつだ。数々の不…
-
2025.06.30
奈良 正哉
ウナギに口を出すな
今年シラスウナギが豊漁でウナギの価格低下が見込まれている。喜ばしい。 他方、長期的には問題が発生…