現金志向変化の兆し?
10連休初日に、大手銀行のATMが現金不足で停止したという小さな報道があった。日本人の現金志向健在といったところか。日本人が現金を好むのは、円の偽札が少ないこと、発行体である日銀や政府といったいわゆる「お上」に対する信頼が高いこと、ATM網が縦横に張り巡らされて現金の引出しに困らないこと、などが理由であろうか。このように日本人にとって現金決済は不便どころか確実なので、キャッシュレスは先進国では一番遅れている。ただ、ATMの現金不足というのは、筆者が銀行に勤め始めたころは日常茶飯事であって、ニュースにもならなかったと思う。これがニュースになり、かつ現金不足による停止が大手銀行の一部のATMに限られていたとしたら、そのニュースは日本人の現金志向を示すものではなく、現金志向が徐々に変化していることを示すものなのかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2024.04.26
奈良 正哉
資産運用教育
みずほは社員の年金制度をDC(社員が運用責任を負う)に一本化する。同時に資産運用教育も充実させる(…
-
2024.04.24
奈良 正哉
EVは解なのか
テスラは大苦戦している。EV全体も失速している。EVが順調にシェアを伸ばしていけば、テスラと中国B…
-
2024.04.23
奈良 正哉
物言う社外取締役
機関投資家からの要請で、社外取締役として面談・意見交換を行った。 これまで、社外取締役といえば、…
-
2024.04.22
奈良 正哉
内部通報こそ切り札
内部通報の活用があまり進んでおらず、通報者の30%程度が通報したことを後悔しているとの調査結果があ…