現金志向変化の兆し?
10連休初日に、大手銀行のATMが現金不足で停止したという小さな報道があった。日本人の現金志向健在といったところか。日本人が現金を好むのは、円の偽札が少ないこと、発行体である日銀や政府といったいわゆる「お上」に対する信頼が高いこと、ATM網が縦横に張り巡らされて現金の引出しに困らないこと、などが理由であろうか。このように日本人にとって現金決済は不便どころか確実なので、キャッシュレスは先進国では一番遅れている。ただ、ATMの現金不足というのは、筆者が銀行に勤め始めたころは日常茶飯事であって、ニュースにもならなかったと思う。これがニュースになり、かつ現金不足による停止が大手銀行の一部のATMに限られていたとしたら、そのニュースは日本人の現金志向を示すものではなく、現金志向が徐々に変化していることを示すものなのかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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