現金志向変化の兆し?
10連休初日に、大手銀行のATMが現金不足で停止したという小さな報道があった。日本人の現金志向健在といったところか。日本人が現金を好むのは、円の偽札が少ないこと、発行体である日銀や政府といったいわゆる「お上」に対する信頼が高いこと、ATM網が縦横に張り巡らされて現金の引出しに困らないこと、などが理由であろうか。このように日本人にとって現金決済は不便どころか確実なので、キャッシュレスは先進国では一番遅れている。ただ、ATMの現金不足というのは、筆者が銀行に勤め始めたころは日常茶飯事であって、ニュースにもならなかったと思う。これがニュースになり、かつ現金不足による停止が大手銀行の一部のATMに限られていたとしたら、そのニュースは日本人の現金志向を示すものではなく、現金志向が徐々に変化していることを示すものなのかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.09.16
奈良 正哉
高齢者割合増、高齢就業者増
65歳以上の高齢者の割合は29%となり世界最高だ。高齢就業者も930万人となり増加を続けている(9…
-
2025.09.10
奈良 正哉
大学の資産運用
大学の資産運用の多くは現預金のようだ(9月7日日経)。「運用」といえるかどうかははなはだ疑問だが。…
-
2025.09.09
奈良 正哉
タンス預金減少
タンス預金が13兆円減って47兆円になったようだ(9月8日日経)。金額自体は依然として膨大だが、増…
-
2025.09.08
奈良 正哉
ニデック会計不正
ニデックが会計不正の疑いで揺れている。事実はわからないが、第三者委員会が明らかにしてくれるだろう(…