不動産は弱いのか
生保は不動産投資を増加させているようで(3月29日日経)、不動産市況を強気に見ているようにも思える。他方、業者は在庫整理に走っているようで弱気に見える(3月17日)。このように市場では矛盾する行動が見られる。記事中にあるように生保の不動産投資増は超低金利が続く中、消去法的に不動産に向かったと言えなくもなく、身体が大きいので大型物件の投資に動くが、全体の投資量からすればたいした割合ではない(3月29日日経参照)。また、生保は長期かつインカム投資家だから目先の市況には投資判断の重心はない。とすれば、業者の見方が正しいのであろう。かつて不動産バブルが潰れるきっかけとなったのが、不動産融資の総量規制であった。今当局によるそうした動きはないが、スルガやレオパレスに端を発する銀行自身による自主規制は、必然的に不動産融資の総量を抑制するだろう。近年はわずかながら土地価格は上昇しているようだが、要注意であることに変わりはない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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