GPIF運用損
2018年10-12月のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の公的年金の運用損が過去最大の、14.8兆円になったと報じられている(2月2日日経)。株価が内外で弱かったから当然であるが、またこれを政治問題化するのだろうか。それとも今国会は厚労省統計問題で忙しいからやらないのだろうか。そもそも3カ月単位の公的年金の運用損益を国会の場で問題にすることに違和感を覚える。年金の運用パフォーマンスについては、どんなに短気な委託者でも、3カ月ごとに評価するというのは聞いたことがない。また運用成績の悪いときだけ問題にして、いいときは話題にしないというのも公平を欠く。そもそも運用は「静かな」環境でやるべきもので、素人が外野からガヤガヤ騒ぎ立てるとろくなことにならない。野球を知らないオーナーが個々のゲームの采配に口を出すようなことと同じだ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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