マンション修繕の闇
今週の東洋経済の特集は「マンション絶望未来」と題され、その中で、修繕積立金を食い物にする悪質なコンサルタントの手口が紹介されている。12月1日の日経にも同様の事実が紹介されている。悪質なコンサルタント跋扈の原因は記事中の分析に詳しいが、マンションの修繕などは総じて小規模な工事だから大手のゼネコンは手を出さず、コンプライアンス態勢の脆弱な中小企業を中心に受注されていること。発注者である管理組合の理事はマンション管理の素人であること。さらにそれが毎年代わること。などもあげられるだろう。理事にたまたま建設関係の仕事をしている人がいればまだしも、素人だけなら悪質コンサルタントと談合体質の残る業者によって手玉に取られるのは必然ともいえる。せっかくマンション管理士という資格もあるのだから、企業の社外役員よろしく有料でそういう人を社外理事として招くのも一案ではないかと思う。新規分譲マンションなら、管理組合の社外理事としてマンション管理士や弁護士がいることを謳えば、付加価値になるのではないかとも思う。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 | |
---|---|
業務分野 |
関連するコラム
-
2024.07.26
奈良 正哉
小林製薬顧問報酬200万円
小林製薬は、事件の責任をとって会長を引いて顧問になった創業家一族の小林氏に対して、月額200万円!…
-
2024.07.22
奈良 正哉
バイデン氏撤退
銃撃直後の共和党指名大会で、トランプ氏は「団結」や「全国民の代表」といった言葉使って、これまでにな…
-
2024.07.19
奈良 正哉
バイデン氏撤退包囲網
バイデン氏撤退包囲網は狭まっているようだ。現在はともかく任期終盤にはとても重職が務まるとは思えない…
-
2024.07.16
奈良 正哉
地銀政策保有から純投資へ
地銀では保有株式の保有目的区分を、政策投資から純投資に振り替える動きが盛んだそうだ(7月11日日経…
奈良 正哉のコラム
-
2024.07.26
奈良 正哉
小林製薬顧問報酬200万円
小林製薬は、事件の責任をとって会長を引いて顧問になった創業家一族の小林氏に対して、月額200万円!…
-
2024.07.25
奈良 正哉
中国は国営企業を中心に成長する?
中国は国営企業を中心に成長していくことを3中全会で確認した(7月19日日経)。国営企業の非効率性は…
-
2024.07.24
奈良 正哉
みずほ社員教育投資
みずほFGは社員が資格を取得した場合、報奨金として最大40万円を助成する(7月18日日経)。社員教…
-
2024.07.22
奈良 正哉
バイデン氏撤退
銃撃直後の共和党指名大会で、トランプ氏は「団結」や「全国民の代表」といった言葉使って、これまでにな…