結局お手盛り役員報酬
ゴーン氏については犯罪行為とならんで、巨額の報酬が報じられている。役員への報酬は、役員自身のお手盛りのリスクから、原則株主総会で決議することになっているが、個々人の報酬額まで決める必要もなく1億円を超えなければ、その報告の必要もない。個々人の報酬は取締役会、さらには代表取締役一任でも問題ないとされる。ただ、今回のゴーン氏の問題から、報酬額、報酬の決め方については来年の株主総会のメインテーマになりうる。委員会設置会社における報酬委員会があれば説明は容易だが、委員会設置会社は少ない。その場合「任意の組織」として報酬委員会を設置したり、1億円に満たなくても個々人の報酬額を開示する企業が出てくるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.07.09
人手不足倒産
人手不足を主因とする倒産が増加している(7月9日日経)。人手不足倒産企業が、キャッシュフロー不足で…
-
2025.07.08
奈良 正哉
気安く友達インサイダー
インサイダー違反者は、社員や契約当事者を押さえて、友人や同僚が最多になっている(6月1日日経)。人…
-
2025.07.03
奈良 正哉
アクティビストとの会話
アクティビストとの会話にはもちろん有益な面もある。製造会社であれば経営者の主な関心は作ることと売る…
-
2025.07.01
奈良 正哉
日本郵政トホホな株主総会
株主総会シーズンが終わって日経は複数のレビュー記事を掲載してきた。日本郵政もそのひとつだ。数々の不…
奈良 正哉のコラム
-
2025.07.08
奈良 正哉
気安く友達インサイダー
インサイダー違反者は、社員や契約当事者を押さえて、友人や同僚が最多になっている(6月1日日経)。人…
-
2025.07.07
奈良 正哉
ダライラマ輪廻転生後継者
ダライラマ14世は、自身の後継者は、輪廻転生を前提とした手続きで選定されることを確約した(7月3日…
-
2025.07.04
奈良 正哉
中国共産党員1億人
中国の共産党員が1億人を突破したそうだ(7月1日日経)。思想信条はともかく実利に目ざとい中国人らし…
-
2025.07.03
奈良 正哉
アクティビストとの会話
アクティビストとの会話にはもちろん有益な面もある。製造会社であれば経営者の主な関心は作ることと売る…