地銀統合は誰のため?
8月1日日経に、公取委の待ったで延期になっていた長崎県の地銀の統合が認められる方向になったとの記事がある。統合行の取引先が債権譲渡に応じて、他行からの借換え額が相応の規模になったことが認可の主因とされている。そもそも大企業やら金融業ならともかく、一般中小企業にとって取引銀行を変えたり増やしたりする動機はあまりない。取引管理が面倒になるだけだ。例えば、銀行の数の分だけ決算説明に行かなくてはならない。今回の債権譲渡も、企業からすれば、両行の統合を実現させてやるために、いやいやながら一肌脱いだということも言えよう。取引先保護のためとされる統合不許可は、結局取引先の犠牲によって解消されたという感もあるのではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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