裁判IT化の前に
実業界から法曹界に転じると驚くことの一つに、ファックスの使用頻度の多さがある。金融をはじめとして個人情報を多く扱う業界では、ファックスの使用頻度は低いどころか原則として禁じられているといっていいであろう。大量のファックスを送受信する手間とコストの問題もあるが、なにより、誤送信による情報漏えいリスクがあるからだ。しかし裁判所も弁護士事務所も、当たり前のように、個人の機微情報の塊ともいえる文書をファックスしている。裁判官も弁護士も特別に注意深い人種だから、誤送信事故などはないのかとも思っていたが、相応に誤送信はあるようだ。人間のすることだから当然である。訴訟法や規則をちょっと変えれば、すぐに暗号付メール送信に代えられると思うがどうか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
| 投稿者等 |
|---|
奈良 正哉のコラム
-
2026.08.07
奈良 正哉
熱闘の裏側で
夏の甲子園が始まった。その裏側で、広陵やPLなど野球名門校(だった)の不祥事のその後について、「熱…
-
2026.08.05
奈良 正哉
北アフリカの絶望
モロッコから地続きのスペインの飛び地へ不法移民が急増していて、当地の大問題となっている。「海を泳い…
-
2026.08.03
奈良 正哉
日米協調介入
日米が協調介入に踏み切った。円は急騰している。 プラザ合意以降、協調介入は為替相場の転機になって…
-
2026.07.31
奈良 正哉
ストーカーにGPS
ストーカーにGPSを着けさせることが議論されている(7月29日日経)。反対派は「ストーカーにも人権…