コロンビア選手射殺事件
日本が勝ってコロンビアが負けた。日本にとって最大の功労者は、序盤ハンドでPKを献上してレッドカード退場になったコロンビアの選手だろう。思い出すのは、1994年のワールドカップ(日本はドーハの悲劇でまだ出場できていない)の一次予選。オウンゴールを献上してコロンビアが敗退した。そのときチームの他のメンバーは帰国を躊躇していたのに、オウンゴールをした選手は「帰国して国民に謝罪をしなければならない」趣旨の発言をして帰国したが、数日後「オウンゴールをありがとう」と言われながら射殺された事件である。当時も今も日本にとってサッカーはスポーツであるし、スポーツであるに過ぎない。しかし少なくとも彼の国においては、サッカーはスポーツを超えた、何かどろどろした血生臭さえ含むものであった。賭けの対象でもあったろう。当時、サッカーをきれいごととのみとらえている日本は、ワールドカップに出られる日が来るのだろうかと思ったものだ。今回コロンビアが一次リーグで敗退してしまった場合、チームは帰国できるのだろうか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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