仮想通貨 7
仮想通貨取引業者、あるいはみなし業者は軒並み行政処分を受け、一部は廃業し、問題の発端となったコインチェック社は、マネックスグループが買収してひと段落ついた感がある。今回私も大いに勘違いし、かつ多くの市場関係者も見誤ったのが、コインチェック社が「取引所」であって、そんな多額の賠償に耐えるほどの収益を短期に上げられたわけがないという「誤解」だ。コインチェック社は「取引所」でもあり「販売所」でもあったことが見落とされていた。ここで「販売所」とは、自ら顧客に仮想通貨の売買値を提示して顧客の注文に立ち向かうだけでなく、自ら仮想通貨の在庫(ポジション)を取って相場動向に賭けたり、顧客注文に応じる原資にしていたということだ。かつての外国為替市場の用語だと「マーケトメイカー」であり「ポジションテイカー」である。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.05.12
奈良 正哉
現在の健康年齢
「長寿社会挑む」という日経の連続コラムのなかで、遺伝子を検査して自分の現在の健康年齢(生物学的年齢…
-
2025.05.09
奈良 正哉
みずほ信託銀行100周年
みずほ信託銀行創立100周年の全面広告が掲載されている(5月9日日経)。 信託ビジネスのいいとこ…
-
2025.05.08
奈良 正哉
アメ車一人負け
アメ車の日本シェアは0.4%で、日本車はもちろんシェアを伸ばしているドイツ車と比べても一人負けだ(…
-
2025.05.07
奈良 正哉
越境地銀再編
県境を越えて地銀の再編が進んでいる。規模拡大による効率化は生き残りの第一選択肢だ。もはや、「地方銀…