民事信託の信託財産
信託は財産の管理や処分をその知見のある者に任せる財産管理の仕組みだから、管理や処分が難しいので、知見のある者にそれをやってもらいたい高額な財産を信託するのが基本である。逆に言うと自分で管理ができるものや、さほど高額でないものは信託する必要性が薄い。また例えばすぐに処分することが計画されている不動産は高額な財産であることに異論はないが、信託財産にすることによりその所有者が受託者名義に登記されていると、信託に慣れない地方の不動産仲介業者などは、売却の仲介に思わぬ時間を要することになるかもしれない。そこで、そういう不動産は信託しないでおくのも選択肢となる。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2024.04.15
奈良 正哉
地方金融機関の受難は続く
相続を期に、地方に住む親から都会に住む子供世代に預金が移動している(4月14日日経参照)。金利が付…
-
2024.04.12
奈良 正哉
廃業・倒産も悪いことばかりじゃない
ゼロゼロ融資の麻酔も切れ始めて、2023年度、廃業・休業は5万件を数え、倒産も9千件を超えた。対し…
-
2024.02.28
空き家問題ニュース
空き家問題は根深いので間欠泉のようにニュースになる(2月28日日経参照)。有効利用しようとしてもそ…
-
2024.02.14
奈良 正哉
成年後見を使いやすく
認知症高齢者の保護のため後見制度がある。これを使いやすくするための検討がなされている(2月14日日…
奈良 正哉のコラム
-
2024.05.02
奈良 正哉
女性役員比率
12月決算の東証プライム上場企業の内、女性役員比率が2030年度政府目標の30%を上回っている企業…
-
2024.05.01
奈良 正哉
ゴールデンウィーク中の学校
ゴールデンウィーク中の土曜日と平日も学校は営業?しているようだ。お客さんである子どもが来るから対面…
-
2024.04.30
奈良 正哉
介入か?それでどうする?
為替は160円まで買われて、154円まで急落した。為替介入がうわさされている。 ゴールデンウイー…
-
2024.04.26
奈良 正哉
資産運用教育
みずほは社員の年金制度をDC(社員が運用責任を負う)に一本化する。同時に資産運用教育も充実させる(…