鳥飼総合法律事務所

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意外に知らない「得する法人税」-3-【環境関連投資促進税制】

 
投稿者
税務部
取扱分野
税務
 

意外に知らない「得する法人税」-3-

 

環境関連投資促進税制

 

 意外に知らない「得する法人税」の第3回目は、租税特別措置法42条の5の2に規定される「エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除」、いわゆる「環境関連投資促進税制」です。

 この制度は、法人が新品の太陽光発電設備や電気自動車、高効率の照明といった、エネルギーを有効に利用できる設備を取得した場合に、特別償却又は税額控除を行うことが出来るというものです。

エネルギーの有効利用に敏感な法人の経営者にはぜひ知っておいて欲しい制度です。

 それでは、この制度がいったいどのようなもので、どのような節税効果があるのか見ていきましょう。

 

1 制度の概要 

 この制度は、法人が平成23年6月30日から平成26年3月31日までの期間(以下「指定期 間」といいます。)内に、新品のエネルギー環境負荷低減推進設備等の取得(製作若しくは建設も含まれます)して、その取得をした日から1年以内に事業の用に供した場合には、その設備の取得価額の30%相当額の特別償却が出来るというものです。

 中小企業者については、特別償却に代えて7%相当額の税額控除が認められます。

 

2 適用対象法人 

 この制度の適用対象法人は、青色申告書を提出する法人です。

 

3 中小企業者 

 特別償却に代えて税額控除を受けることが出来る中小企業者とは次に掲げる法人をいいます。

(1)資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人(ただし、大規模法人の子会社は除かれます)

(2)資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人

 

4 適用対象年度 

 この制度の適用対象事業年度は、指定期間内に適用対象資産を取得して事業の用に供した場合におけるその事業の用に供した事業年度です。

 ただし、この事業年度であっても、解散(合併による解散を除きます。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度は除きます。

 

5 適用対象資産 

 この制度の対象となる資産は次のものですが、「新品」でなくてはなりません。

(1)エネルギーの有効な利用の促進に著しく資する機械その他の減価償却資産

※具体的には、「太陽光発電設備」、「バイオマス利用設備」、「電気自動車」などがこの対象になってきます。

(2)建築物に係るエネルギーの使用の合理化に著しく資する設備

※具体的には、「高断熱窓設備」、「高効率空気調和設備」、「高効率照明」などがこの対象になってきます。高効率空気調和設備って何?というご質問がありそうですが、早い話が性能の良いエアコンと考えてください。

 

6 特別償却限度額 

 この制度による特別償却限度額は、次の算式により計算されます。

償却限度額=エネルギー環境負荷低減推進設備等の取得価額×30%

 

7 税額控除限度額 

中小企業者等が選択適用できるこの制度による税額控除限度額は、次の算式により計算されます。

税額控除限度額=エネルギー環境負荷低減推進設備等の取得価額×7%

(ただし、当期の法人税額の20%相当額を限度とします)

 

8 税額控除限度超過額の繰越し 

 税額控除限度額がその事業年度の法人税額の20%相当額を超えるため、その事業年度において税額控除限度額の全部を控除しきれなかった金額については、1年間の繰越しが認められます。

9 せっかくの特典です、法律に則って有効に使いましょう

 法人が新品の太陽光発電設備や電気自動車、高効率の照明といった、エネルギーを有効に利用できる設備を取得した場合の特別償却又は税額控除について概略を解説させていただきました。

 環境に優しい設備等を取得した場合には「30%の特別償却費」が計上でき、また中小企業者の場合にはこの特別償却に代えて「取得価額の7%の税額控除(最高で法人税額の20%まで)」で節税することが出来ることがお分かりいただけたでしょうか。

 上記に書かせていただいた他、いくつか注意点はありますが、せっかく国が設けてくれた特典です。法律に則って有効に使いましょう。

税務部 高田貴史

 

※平成23年6月30日現在の法令等によります。税制改正等で条件が変わることがありますので、最新の情報に照らしてください。

※本稿は一般的な情報を提供するものであり、法的助言を目的とするものではありません。個別の事案については、当該案件の個別の状況に応じて、税理士等専門家の助言を求めて頂く必要があります。なお、文中の見解は筆者の個人的見解であり、税務官庁等の見解とは異なることも有り得ます。したがって、本見解に沿って行動した場合における法律上の安全性を保証するものではございません。

 

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