【固定資産税】固定資産の登録価格の決定(固定資産評価額)が誤りとなるのは、どのような場合ですか?

 最高裁平成25年7月12日判決・民集67巻6号1255頁は、「土地の基準年度に係る賦課期日における登録価格の決定が違法となるのは、①当該土地に適用される評価基準の定める評価方法に従って決定される価格を上回るときであるか、あるいは、②これを上回るものではないが、その評価方法が適正な時価を算定する方法として一般的な合理性を有するものではなく、またはその評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別の事情が存する場合であって、同期日における当該土地の客観的な交換価値としての適正な時価を上回るときであるということができる」と判示しています。これは土地に関する判断となっていますが、家屋についても妥当すると解されています。

 したがって、①固定資産評価基準の適用を誤った結果、登録価格が本来、適正に同基準を適用した場合の価格を超えた場合(適正な時価を超えたかどうかは問われない)、②固定資産評価基準が一般的な合理性を欠く、または固定資産評価基準では適正な時価を適切に算定することができない特別の事情があり、登録価格が適正な時価を超えた場合には、固定資産の価格の決定が誤りとなります。

 固定資産評価基準の適用を誤り、登録価格が本来あるべき価格を超えた場合には直ちに違法になりますが、固定資産評価基準の適用に誤りがない場合には、単に不動産鑑定士による不動産の鑑定評価額が登録価格を超えているというだけでは登録価格は違法にはならず、それに加えて固定資産評価基準では適正な時価を算定できない特別な事情を納税者側が主張立証する必要がある点に注意が必要です。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 山田重則

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山田 重則

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固定資産税還付

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