株主総会のお土産は何のため?
株主総会の季節がやってくる。総務部やその担当役員にとって憂鬱な季節だ。さて、去年に引続き株主総会出席者へのお土産を廃止する企業が増加しているとの記事がある(6月7日日経)。それでもお土産なし企業の割合は4割程度らしい。お土産は日本人らしい慣習であろうが、総会出席者にだけかつ保有株数と関係なく、お土産を渡す合理性を説明することは困難だ。逆に機関投資家や外国人投資家はもらっても処理に困る。このことはすでに合法の判断が出ているとはいえ、株主優待にも当てはまるところがある。株主還元であれば、配当や自社株買いのような、誰から見ても合理的でかつ株主平等な方法のみを使うのが筋だろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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