結局お手盛り役員報酬
ゴーン氏については犯罪行為とならんで、巨額の報酬が報じられている。役員への報酬は、役員自身のお手盛りのリスクから、原則株主総会で決議することになっているが、個々人の報酬額まで決める必要もなく1億円を超えなければ、その報告の必要もない。個々人の報酬は取締役会、さらには代表取締役一任でも問題ないとされる。ただ、今回のゴーン氏の問題から、報酬額、報酬の決め方については来年の株主総会のメインテーマになりうる。委員会設置会社における報酬委員会があれば説明は容易だが、委員会設置会社は少ない。その場合「任意の組織」として報酬委員会を設置したり、1億円に満たなくても個々人の報酬額を開示する企業が出てくるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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